ビジネス英語
2024.02.10
「有給休暇」を英語で表現するには?休暇申請時の注意点もあわせて解説
[この記事でわかること]
英語で有給休暇を申請するとき、
「どのように表現すればいいのだろう?」「外資で有休を取得するときに気を付けるべきポイントも知っておきたい!」と思われる方も多いのではないでしょうか?
外資系企業やグローバル企業で働いており、初めて休暇を申請するという方もいるでしょう。初めてだとしても、グローバル企業で勤めている以上、なるべくスマートに有給休暇を取る旨を伝えたいですよね。
そこで、本記事では有給休暇の英語表現やフレーズ、休暇をあらわすほかの英語表現や有給取得時に気を付けるべきポイントも解説します。ぜひ参考にしてください。
Contents
有給休暇を表わす英語表現4つ
有給休暇の英語表現は以下の4つを使うのが一般的です。
- paid vacation
- paid holiday
- paid leave
- day off
paid vacationはアメリカ英語、paid holidayはイギリス英語で使われるケースが多いです。
day offは会社をそもそも休むことを意味します。
それぞれ使い分けや例文をあわせて見ていきましょう。
paid vacation
「paid」の意味は以下のとおりです。
- (料金などが)支払われた、支払い済みの
- 有給の、賃金が支払われる
paid vacationは、後者の意味が適用された表現です。
vacationは長期休暇を意味する表現のため、paid vacationは複数日の休みを取るときに使われます。
[例文1]
Can I take a paid vacation for seven days?
7日間の有給休暇を取得してもいいですか?
[例文2]
I have only two days left of paid vacation.
有給休暇があと2日しかありません。
paid vacationはアメリカで使われることが一般的です。ほかの国でも使われるケースもありますが、アメリカほど使われません。
paid holiday
「paid holiday」はイギリス英語でよく使われる、有給休暇を示す英語表現です。
アメリカでは休暇を表現する際はvacationを使うことが一般的ですが、イギリスではholidayを使うことが多いです。複数日の休みの場合は複数形を「holidays」と使います。
[例文1]
I’m on a paid holiday.
今日は有給休暇を取りました。
[例文2]
When do you plan on taking your paid holidays?
いつ有給休暇を取る予定ですか?
[例文3]
There is a system for paid holidays for workers.
労働者には有給休暇の仕組みがある。
paid leave
leaveには「出発する」という動詞のほかに、「許可を得て仕事を休むこと」という名詞としての意味があります。
leaveの名詞としての意味を知らないと、annual leave(年次休暇)のことを「会社を去る?」と誤解してしまうかもしれません。
名詞としての意味をおさえておきましょう。
paid leaveを使う場合は、「take a paid leave」と表現します。
[例文1]
Can I take a paid leave on January 31?
1月31日に有給休暇を取得してもいいでしょうか?
[例文2]
I’m going to take a paid leave to visit Japan.
来月有給休暇を取得して、日本に行く予定です。
day off
副詞のoffは「~から離れる」という意味です。
offは仕事から離れるというイメージから「仕事を休んで、休暇で」という意味となります。
有給休暇など個人的な休暇を取る場合は、day offを使い、数日間の休みを取る場合は複数形を用いて「day off」と表現します。
週単位、月単位の休暇の場合の表現は以下のとおりです。
- 1週間の休み:a week off
- 1ヶ月の休み:a month off
[例文1]
I took two days off last month.
先月2日間の有給休暇を取得した。
[例文2]
I’ve got three days off next month.
来月3日間の有給休暇を取得した。
休暇をあらわすほかの英語表現
有給休暇以外にも出産休暇や育児休暇など、さまざまな休暇があります。
ビジネスシーンでよく使われる休暇の表現方法と例文を以下にまとめます。
日本語 | 英語 | 例文 |
出産休暇 | maternity leave | She will go on maternity leave from next month.
彼女は来月から出産休暇に入ります。 |
(男性の)育児休暇 | paternity leave | Can I take paternity leave from March?
私も3月から出産休暇を取ってもいいですか? |
育児休暇 | child-care leave | I can’t read your emails as I’m on child-care leave.
育児休暇中のため、メールは見られません。 |
病気休暇 | sick leave | I’ve been on sick leave for three months.
(3ヶ月の間、病気で休んでいる) |
介護休暇 | nursing leave
family-care leave |
I want to take family-care leave for two months.
2ヶ月間の介護休暇を取得したいです。 |
生理休暇 | menstrual leave
monthly sickness leave |
Our company has a menstrual leave system once a month.
弊社には月に1度の生理休暇の制度がある。 |
有給休暇の英語を使ったフレーズ4選
有給休暇の英語表現を使うシーンはさまざまです。
- 上司に有給休暇を申請する際のフレーズ
- メールで有給休暇取得申請をする際のフレーズ
- 友人や家族と休暇について話す際のフレーズ
- 部下から有給休暇の申請を受けた際のフレーズ
本章ではビジネスシーンで使える有給休暇の英語フレーズを紹介します。
有給休暇を申請する際のフレーズ
上司に有給休暇を申請する際のフレーズは以下のとおりです。
[例文1]
I would like to have two days off next week.
[例文2]
Can I have two days off next week, please?
[例文3]
If it’s possible, I would like to have two days off next week.
どの表現も、「来週2日間の有給休暇を取得したい」という内容を表しています。
1つ目の表現は、上司に有給休暇を取得する際の一般的な表現です。上司とフランクな関係性であれば、2つ目の表現を使うケースもあります。
3つ目の表現はかしこまった表現です。有給取得申請先の上司が役職が3つ以上の上位の立場であれば、3つ目の表現が望ましいかもしれません。
メールで有給休暇取得申請をする際のフレーズ
メールで有給休暇の取得を申請する際のポイントは以下のとおりです。
- 短く端的な件名を書く
- メールの要件を明記する
- 申請期間を記載する
- 休暇申請理由を書く
- 休暇に向けた準備状況を記載する
日本語とは違い、英語のメールではシンプルかつわかりやすい表現が求められます。有給休暇を取得する旨の要件とその理由、期間のみメールに明記すれば相手にうまく伝わるでしょう。
英語で有給休暇をメールで申請する場合の例文は以下のとおりです。
[例文1]
(要件・目的)
I have three paid vacation days available, so I would like to use them at the end of December.
3日間の有給休暇が余っているため、12月末に休暇を取りたいです。
[例文2]
(理由)
My husband and I would like to plan a trip to London.
夫と一緒にロンドンに旅行する予定です。
[例文3]
(期間)
Would it be OK to use my vacation days Dec. 23-25?
問題なければ、12月23日~25日の間に有給休暇を使ってもよろしいでしょうか?
友人や家族と休暇について話す際のフレーズ
友人や家族などプライベートな関係者と休暇の会話をする場合は以下の例文のように表現します。
[例文1]
I’m planning to take my paid holiday for one week to travel to Germany.
1週間の有給休暇をとってドイツに旅行したいんだ。
[例文2]
Do you think you can take your paid leave? You’ve been working so hard and it’s better to have a break.
有給取れそう?あなたずっと働き詰めだから、休んだ方がいいと思うよ。
[例文3]
I’m on paid leave today, so why don’t we go out somewhere?
今日は有給休暇を取っているので、一緒にどこかに出かけない?
部下から有給休暇の申請を受けた際のフレーズ
部下から有給休暇の申請を受けた際、上司の立場にいる方は対応に困るケースがあるかもしれません。
もし今有給休暇を取られると困る場合は、以下の例文を参考にしてください。
[例文1]
I’d very much like to give you those days off, but you’re scheduled for a sales meeting next Thursday.
It’s very important for you, so can you take your day off on another day?
休暇を取らせてあげたいのは山々なのですが、来週の木曜日に商談がありますよね?
とても重要なので、ほかの日に休暇を取ってもらえませんか?
条件付きで許可を出す場合の例文は以下のとおりです。
It’s fine as long as you finish all your work by then.
それまでに仕事をすべて終わらせておけば(休暇をとっても)いいですよ。
有給休暇を取得する際に気をつけるべきポイント
有給休暇を取得する際には、以下の3つに気をつけましょう。
- 内容を簡潔に伝える
- 少し早めのタイミングで休暇を伝える
- メッセージの自動応答設定をする
日本と英語圏とでは、コミュニケーションの文化が異なります。
文化が異なることを前提に有給取得に向けたやり取りが必要です。
それぞれ詳細に解説します。
内容を簡潔に伝える
英語でのやり取りでは、余計な情報は省いて簡潔に伝えることが大切です。
以下のポイントを簡潔に伝えるようにしましょう。
- 休暇の期間
- なぜ休暇を取るのか
- いつから仕事を再開する予定か
- 休みの間の連絡先
英語でコミュニケーションを取る際は、基本的に結論ファーストで内容を伝えます。
日本の場合、季節の挨拶など本題に入る前にクッションとなる話題をはさんでから、休暇申請について話す傾向にあります。アメリカやイギリスなどの国では、日本のコミュニケーションのように不要な前置きは好まれないため、結論から話すようにしましょう。
少し早めのタイミングで休暇を伝える
休暇の申請は、少し早すぎると感じるくらいのタイミングで伝えるのが望ましいです。
取引先や上司などに対して急に休暇申請を行うと、スケジュールに支障が生じたり、予定を再調整する必要があったりなどの可能性があるからです。
休暇取得のスケジュールを相手が把握していないと、トラブルの元になりかねません。
また、ゴールデンウイークやお盆休みなど日本特有の休暇がありますが、海外企業では日本の祝日カレンダーを把握していない可能性があります。
このような理由から、少し早すぎると思われるタイミングでも休暇取得の旨を伝えるようにしましょう。
メッセージの自動応答設定をする
休暇に入る前に、必ずメールなどの自動応答設定をすませておきましょう。
いくら事前に休暇を取得する旨を伝えていたとしても、相手はそのことを忘れている可能性があるからです。
その状況で休暇に入り、いつまでたってもあなたからの返信が返ってこなければ、相手は不安に感じます。
不要なトラブルを避けるためにも、メッセージの自動応答設定は欠かせません。
休暇に入る際の自動応答メッセージの設定は、以下の例文を参考にしてください。
[例文1]
I’m on paid vacation.
I’ll be back on 〇(日) ,△△(月).
If it’s urgent, could you contact ~~~.
有給休暇を取得中です。
△月〇日に仕事に戻ります。
お急ぎの場合は、~~~へ連絡してもらえますか?
まとめ
有給休暇をひとつとっても、以下のようにさまざまな英語表現があります。
- paid vacation
- paid holiday
- paid leave
- day off
繰り返し例文や英語表現に触れ、休暇を取得する際に円滑にコミュニケーションを取れるようにしましょう。
また、休暇取得を打診する際も、今回紹介したポイントを意識することで不要なトラブルを防げます。有給休暇を伝える際の英語表現・フレーズを覚えて、実際のビジネスの現場で使ってみましょう。
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