ビジネス英語
2024.05.12
「お疲れ様」って英語で何と言う?会社で使えるフレーズ12選と会話例3つ
[この記事でわかること]
職場で同僚や上司と居合わせたとき、日本では「お疲れ様です」とあいさつしますよね。時間や立場に左右されずにいつでも使える、汎用性が高い決まり文句です。
ところが、英語には「お疲れ様」にあたる表現はなく、場面や目的によって異なるフレーズを適宜使い分ける必要があります。しかし、ここで覚えたいのは英語表現だけではありません。「お疲れ様です」のあいさつを気持ちよく交わすためには、相手への関心と思いやりがとても大切。
今回は日本語で「お疲れ様です」と声を掛ける場面で、英語ならどう表現するのがふさわしいのか例文を使って解説します。コミュニケーションを円滑にする会話のコツも紹介するので、ぜひご覧ください!
Contents
「お疲れ様」を英語で表現する方法
日本語で言う「お疲れ様です」には、場面によって色々な意味が込められます。
あいさつとして言う「お疲れ様です」は英語でなんという?
あいさつとして使う「お疲れ様」に対応する英語表現には、主に次のようなフレーズがあります。
How are you? / How’s it going?
How was your weekend?
How’s everything?
What’s up?
What are you up to?
上記の表現は一度は耳にしたことのあるフレーズばかりではないでしょうか。これらの表現は、出会い頭に使われた場合には「Hi」などと同じような意味合いで、具体的な返答を求めていないことがほとんどです。
続けて「仕事は順調?」などちょっとした話題や気にかけなどを提供できると、相手に対して興味関心があることを伝えられて、コミュニケーションがスムーズになるでしょう。また、気にかけてくれた側は「Thanks for asking(気遣ってくれてありがとう)」などと一言付けると印象が良くなります。実際にはどのような会話になるのか、例文でお見せします。
Aさん: John, how are you?
ジョンさん、お疲れ様です。お元気ですか?
Bさん: I’m good. How’s it going? Have you gotten used to your new job?
お疲れ様です。元気ですよ。仕事にはもう慣れましたか?
Aさん: Slowly. Thanks for asking.
はい、ちょっとずつですが。気遣ってくださってありがとうございます。
get used to(~に慣れる)
退社するときに言う「お疲れ様でした」は英語でなんという?
続いて、退社する時に使う「お疲れ様」のフレーズを確認しましょう。
Have a good evening./ Have a good weekend.
別れ際のあいさつも慣れ親しんだセリフばかりですね。「また来週!」の後に「ゆっくり休んでください」など一言声を掛けるようにするといいですよ。また、相手の名前を呼ぶようにするとお互いに親近感が増すので意識してみましょう。
Aさん: See you next Monday! It’s been a tough week. Take it easy.
また月曜日に!今週は本当に忙しいので、ゆっくり休んでくださいね。
Bさん: Thanks, John. Have a good holiday.
ありがとうございます!スミスさんもゆっくりお過ごしください。
tough(大変な、骨の折れる)
take it easy(気楽にいきましょう、無理しないで)
労いの言葉として言う「お疲れ様」は英語でなんという?
3つ目の「お疲れ様」は、ひと仕事終えた相手をねぎらう時に使うフレーズです。
You did well today.(今日はよくやった)
You must be tired./ You’ve got to (gotta) be tired.(お疲れでしょう)
Thank you for~(〜してくださってありがとうございます)
「Good job./ Well done.」は、目上の人が健闘をたたえる言葉なので、先輩や上司相手には使いません。代わりに「You must be tired./ You’ve got to(gotta) be tired.」などの言葉を掛けましょう。返事としては「Thank you for worrying about me.」などと、心配してくれた相手に感謝の気持ちを伝えましょう。
また、初対面の人やあまり接点のない相手には、「Thank you for~」で具体的にお礼を述べるのがベストです!
Aさん: You must be tired. You might want to go home today.
きっとお疲れでしょう。今日はもう上がった方がいいですよ。
Bさん: Thanks, but I’m going to stick around a little more. I have to have a draft ready by tomorrow.
ありがとうございます。明日には初稿を出さないといけないので、もう少し仕事していきます。
you might want to〜(~した方がいい)
stick around(その場に残る)
「お疲れ様」はお互いの存在を認め合う大切なコミュニケーション
私たちが「お疲れ様」と言う理由は、その場にいる相手の存在を認めたり、相手が成した仕事に対してねぎらいの気持ちを表したりするためです。また、コミュニケーションを図るきっかけとしてお互いに声を掛け合うこともあります。
「お疲れ様です」という言葉は便利であると同時に、職場での良好な人間関係を補助する大事な文化なのです。
ポイントは、「英語で何て言うんだろう?」と考えるのではなく、「英語で同じ効果を得るためには、どう声を掛けたらよいのだろう?」という考え方をすること。周囲に関心を持ち、職場と人たちとの関わりを大切にすると、自然に言葉が出てくるようになるでしょう。
これまで何気なく「お疲れ様」とだけ言っていた人は、一言付け加えるなど、少しだけ工夫してみてはいかがでしょうか。工夫を心掛けるだけで、コミュニケーションの取り方が変わりますよ!
「お疲れ様」と同じ効果をもたらすコミュニケーションとは?
最後に、「お疲れ様」と同じ効果をもたらすコミュニケーションを、会話例を用いて紹介していきます。
【会話例①】相手の近況について質問する
What’s up?
How’s it going?
What are you up to?
A: Hey what’s up?
お疲れ様。何しているの?
B: Oh hey, not much. Just making myself some coffee. What’s up with you?
お疲れ様。コーヒーを入れてたんだ。君こそ何しているの?
A: Not much. I just wanted to get some coffee myself.
特に。僕もコーヒーが飲みたいと思っていところだったんだ。
「what’s up?」に対して、「not much」と返答するのは儀礼的なもので、内容はあまり重要ではありません。お互いに「相手に対して興味を示した」という状況が良好な人間関係を演出し、日本語でいう「お疲れ様です」に相当するコミュニケーションが成り立ちます。
【会話例②】相手について知っていることについて質問する
How’s your project going?
How are your kids doing?
How did the meeting with Suzuki-san go?
A: Good morning.
お疲れ様です。
B: Good morning.
お疲れ様です。
A: How did the manager’s meeting go yesterday?
昨日のマネージャー会議はどうでした?
B: Oh it was long and tiring. You’re lucky you weren’t there.
あーすごい長くて退屈でした。君は参加しなくてラッキーでしたね。
A: Really? What took so long? …
そうだったんですか。何にそんなに時間が長かったんですか?…
「前回話したことを覚えていますよ」と示唆することで相手のことを気に掛けている様を演出できるため、日本語で言う「お疲れ様です」に相当するコミュニケーションが成り立ちます。
【会話例③】共通の話題を切り出す
(土砂降りの日に、皮肉を込めて)Great weather, ay?
(金曜日の朝に)Friday, finally.
(給湯室で)Coffee?
(エレベーターで乗り合わせた同僚同士で)
A: Lunch?
お昼?
B: Yeah. I’ve got to make it quick. I only have 20 minutes.
そう。20分しかなくて、早く食べないと。
A: Oh, are you attending the project meeting?
あ、プロジェクト会議に参加するの?
B: Right. I’m not too excited about it. I’ll need a lot of focus to stay awake.
そう。憂鬱ですよ。がんばって起きていないと。
A: Well make sure you get some caffeine too. All right I’ll talk to you later.
コーヒーでも飲んで。またあとで。
B: Talk to you later.
またあとで。
上記の会話文のように「コーヒーでも飲んで」と、これから相手が行うであろうことを言い当てようとするのも、日本語で言う「お疲れ様」に相当するコミュニケーションになります。
【会話例④】飲み会の次の日
I had a good time yesterday.
Are you hung over?
How are you feeling?(あまり関わりのなかった人と飲み会で仲良くなった翌日の職場での会話)
A: How are you? I had a good time yesterday.
お疲れ様です。昨日はありがとうございました。
B: Good morning! So did I. Are you going to be busy today?
お疲れ様です。こちらこそ、楽しかったです。今日はお忙しいんですか?
A: A little. But I’ll survive.
はい、少し。でもなんとかなるでしょう。
飲み会などで普段接点の少ない人と関わる機会があったら、職場で会ったときに積極的に話し掛けてみましょう。「あ、自分のことを覚えてくれているんだ。」と思い、距離が近づいてより仕事がしやすくなりますし、その人との会話の幅も広がります。せっかく関われた人と飲み会だけで終わるのは、もったいないことです。次の日でなくても、職場で会う機会があれば、「お疲れ様です」と積極的に話しかけてみましょう。
話題に悩まないようにするためには
「お疲れ様」のひと言だけで会話が終わってしまうのは少し味気ないですよね。「お疲れ様」のあとにちょっとした会話があるだけで、その会話から温かみが生まれます。しかし、そもそも親しくない人と話すのが苦手だと、話したくても話せないと困っている人もいるのではないでしょうか。そんな人のために、ちょっとした会話のコツを伝授します。
会話を広げる方法
「何て話し掛けたらよいか分からない!」そんな時には、「天気や話題のニュース」をネタにするのがおすすめです。誰にでも共通する話題なので、雑談として持ち掛けやすいでしょう。
I heard it’s going to rain all weekend.
週末はずっと雨だそうですね。
A: Did you read about Google?
グーグルのニュース、見ました?
B: What was it about?
どんなニュースだったんですか?
A: They’re going to start another new service.
また新しいサービスを開始するそうです。
もし相手と個人的な会話をしたことがあるのなら、「そういえば、前言ってたあれはどうなったんですか?」など、その後の様子について聞いてみましょう。
A: Oh yeah, how did your presentation go?
そういえば、例のプレゼンはどうなったんですか?
B: Oh, it went well.
ああ、うまくいきましたよ。
また、相手の持ち物やうまくいっている仕事なども、雑談にうってつけの話題です。目上の人であれば、「先月もご契約されてましたね!すごいですね!」や「そのネクタイとてもオシャレですね!どこで購入されたんですか?」などと会話を広げられると、あまり話したことのない上司や先輩にも顔を覚えてもらえるでしょう。
A: I really like your tie.
素敵なネクタイですね。
B: Thanks. I got it just yesterday.
ありがとうございます。昨日買ったばかりで。
親しくない人との会話のコツ
ビジネスシーンでのコミュニケーションは、お互いが心地よく仕事ができる環境作りをするための手段と言えます。とはいえ、距離を縮めようとして根掘り葉掘り質問攻めするのは考えものです。相手を戸惑わせるようなことは、話題にしないのが基本です。
家族のことや恋人のこと、給料のことなど、個人的なことを聞かれて困ったことはないでしょうか。ストレートに答えたくない質問に対して、失礼のないようごまかすのに苦労しますよね。
仲の良い同僚なら構いませんが、そうでなければプライベートに踏み込みすぎるのは避けた方が無難です。あまり親しくない社員や目上の人と話すときには、話題の選び方に注意しましょう。
まとめ
機械的に「お疲れ様です」と声を掛けるだけではなく、世間話まで交えることがスムーズな人間関係を築くポイント。今回解説した会話のコツは、日本語での会話のヒントにもなるのではないでしょうか。
ちょっとした変化に気付いてもらえると、やっぱり嬉しいものですよね。英語表現を覚えることはもちろんですが、上手にあいさつできるようになるには、近しい相手がどんな仕事をしているのか、普段どんな様子なのか把握しておくことも大切です。
まずは自分から積極的に声を掛けることに挑戦してみましょう。コミュニケーションの機会を多く持つほど、どんどん自然な英語表現が身に付いていきますよ!
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