英語学習法
2023.12.01
英文法の勉強法に悩む社会人向け!教材の選び方や独学で身につける方法を解説
[この記事でわかること]
英語の文法を学び直したいけど、どこから手をつければいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。
社会人が英文法をやり直すのなら、中学レベルを完璧にするだけでOKです。
この記事では、英文法を効率よく復習して、実践で活かせるようになるための方法を解説。
独学での勉強法や、即効性のあるトレーニング方法についても紹介します。
また、英文法を身に付けるには、オンライン英会話も効果的です。
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Contents
仕事? TOEIC? 大学受験? あなたが英文法を学ぶ目的
学ぶ目的によって、英文法の勉強法は大きく異なります。
社会人が英語を学ぶ目的は、仕事で使うからという理由が多いのではないでしょうか。
中学や高校の定期テスト、大学受験で問われる英文法と、コミュニケーションとして必要な英文法は違います。
今回は社会人が仕事のために学ぶ場合に焦点をあてて、英文法の勉強法について解説していきます。
正しい英語とは、正しい文法が使えることではない!
コミュニケーションにおいて一番重要なことは相手に気持ちを伝えることであり、文法の正確さではありません。
以下に具体的な例をあげます。
少し極端な例ですが、あるお客様が強いクレームを言っているシーンです。
◆クレームに対して、丁寧な文法で返事をしたケース
Customer: Why is my delivery late? (なぜ配送が遅れているのだ!)
Staff: On behalf of our company, we would like to offer our sincere apology for the late delivery.(荷物が遅れた事に関して、我々の会社を代表してお詫び申し上げます。)
Customer: What? Do you really feel sorry about this? (何?本当に謝る気持ちあるのか>あなたは?)
この回答はキレイな文法で述べられています。
しかし、怒っているお客様を目の前に、感情を逆なでしますし、謝罪の意図が伝わらない可能性があります。
一方、下記のケースはどうでしょうか?
◆クレームに対して、文法は間違っているが丁寧に返事をしたケース
Customer: Why is my delivery late? (なぜ配送が遅れているのだ!)
Staff: Very sorry. Very sorry. I check shipping section now. I call back 5 min. Please wait. I’m very sorry. (ごめんなさい、ごめんなさい。配送部に確認する。5分で連絡する。ちょっと待ってね、本当にごめんなさい。)
Customer: OK. I understand. Thank you for your quick action. (わかりました。早く対応してくれてありがとう。)
文法的には正しくありませんが、謝罪の意図や気持ちが的確に伝わります。
つまりブロークンイングリッシュであっても、下記の3つの要素があるのです。
- 自分が伝えたい意味が誤解なく伝わっている
- 顔の表情やジェスチャー、声のトーンで気持ちが伝わっている
- 相手(Staff)のリアクションが、自分(Customer)の望んだリアクションである
正しい英語とは、文法が正しい英語のことではありません。
こちらの意図や感情が相手に伝わることが大切なのです。
文法よりもシンプルで、丁寧で、効果的な英語が正しい英語
次の質問にたいして、AとBのビジネス上ではどちらが正しい英語といえるでしょうか?
質問:Where do you work?(どちらの会社に勤めていますか?)
回答A:I work in AAA company.
回答B:I work for AAA company.
少し考えてみてください。
文法上は回答Bが正解です。
しかし、意地悪かもしれませんが、AもBもビジネスにおいては効果的とは言えません。
実際のビジネスにおいて“in”か“for”の違いなど対して重要ではないのです。
それよりも、ビジネスの挨拶において「会社名」しか言えないのはビジネスロスです。
ここでは会社の説明やアピールができないといけないのです。
下記が正しい回答例です。
質問:Where do you work?
回答例:I work in AAA company. We’re a marketing company. We give marketing support to Japanese companies. How about you?
このようにビジネスの挨拶の時は、会社名だけではなく、以下のことが必要です。
- 会社のことを説明する
- 相手の会社のことを聞いて会話を弾ませる
- 共通点を探しビジネスチャンスに結びつける
つまり、ビジネス英語で重要なのは以下の3点です。
- シンプルであること
- 丁寧であること
- 効果的であること
“in”か“for”という間違いは、問題ではありません。
社会人が英語の文法を身につけるオススメの勉強法
社会人が英語の文法を身につけるオススメの勉強法は以下の通りです。
順番に見ていきましょう。
高校受験レベルのディクテーションを行う
英語初心者の方が英文法を身につけるには、ディクテーションが効果的です。
ディクテーションとは、音声の英語を聞き取り、一語一句全てを書き取る学習法です。
文法力の高い人というのは、聞いた英語を書ける力があるので、ディクテーションを問題なくこなせます。
ですから、実際の音声を聞いて、英語を書きとってみてください。
そうすると「こんなところにtheがつくのか!」あるいは「toが入るのか!」という発見があるはずです。
ディクテーションを続けていけば、自分が文法で弱い箇所が具体的にわかるようになります。
ディクテーションのサンプル音声
下記の再生ボタンを押して、ディクテーションをしてみましょう。
――英語を一語一句逃さず書きとれるか?試してみてください――
正解は下記の英文です。
Mr. Smith went shopping to the mall with his son over the weekend.
しっかり書きとれましたか?おそらく下記の点を間違えた方が多いのではないでしょうか?
- “went”のあとに間違えて“to”をいれていませんか?
- “shopping”のあとに“to the”を聞きとれましたか?
- “Son”の前の“his”が聞き取れましたか?
もし、上記のポイントが聞き取れなかったのなら、文法の弱点があるからです。
ディクテーションで自分の弱点をピンポイントで覚えていくと弱みが見えてきます。
文法だけを調べて学習するスタイルはおススメできません。
なぜなら、文法は頭で覚えようとすると実際に外国人と話すときに会話の中で文法が出てこないからです。
自分の苦手なポイントを把握して、体で文法を覚えるのがベストです。
ビズメイツはYouTubeで仕事で英語を使いたい英語学習者向けに、初心者から楽しめる動画コンテンツも配信しています。
英語初心者向けのディクテーション練習で使える動画もありますので、ぜひ活用してみてください!
参考書やテキストで基礎を学ぶ
どんな目標の人であっても、中学レベルの初歩的な文法は知っておく必要があります。
たとえば時制や助動詞、文型を知らないと、自分の言いたいことが正確に伝えられないだけでなく、間違った情報を相手に伝えてしまう恐れもあるからです。
英検で言えば3級が中学卒業レベルですから、一度テキストをざっと見返して不安なところだけ集中して取り組んでみるのもいいかもしれません。
単語学習と違い、文法は覚えることが限られています。
さらに中学レベルであれば数えるほどしかないので、それほど時間をかけずに復習できるはずです。
演習問題を解いて実践練習する
一通り参考書を読んでざっくり理解したら、実際に問題を解いてみることをオススメします。
実際に問題を解くことで、自分の理解できていない部分が明確になり、効率的に勉強できるからです。
また、「後で問題を解くんだ」とアウトプットありきで勉強した方が、インプットの効率も上がります。
英文法は、覚えたつもりになりやすいです。
ぜひ、自分でテストするような感覚で実践練習してみましょう。
音読を行う
音読は英語を返り読みせず、英語の語順のまま理解するのに効果的です。
前から英語を理解することで、英文を聞いたり読んだりしたときに、脳内で速く英語を処理できるようになります。
ただし、英文の意味を理解せずに行うのは、ただの口の筋肉のトレーニングになってしまうので注意してください。
音読する文章中の単語や文法は、完全に理解したうえで行うことで、さらに文法の理解が進みます。
参考記事:英語の音読で4技能を強化! 具体的な学習方法や教材選びのコツも解説 | 英語で暮らしと仕事が楽しくなるビズメイツブログ Bizmates Blog
ノートに英文を書く
ノートに英文を書いてみるのも、英文法理解に役立ちます。
たとえば日記であれば、書きたい内容を日本語で考えて、英語にできない表現を調べて書いていきます。
その過程で、文法もおのずと勉強することになりますから、自分がよく使う表現から優先して身に付けられるわけです。
自分の書いた文章が文法的に合っているのか不安な場合は、添削サービスを利用するのもいいですね。
オンライン英会話であれば、会話の練習もしながら文章のチェックもしてもらえるので、コスパがいいです。
参考記事:英語で日記を書くメリットと継続のコツ6選! 書き方のポイントも教えます | 英語で暮らしと仕事が楽しくなるビズメイツブログ Bizmates Blog
他者に教えるのを想定で学ぶ
物事を理解するには、他人に教えるのが一番効果があります。
自分が100%理解していないと、人に理解してもらえるように説明するのは難しいからです。
また、うまく説明できない所は、十分に理解できていない所だと気付けるので、人に教えることは自分の理解を高めるのにとても効果的です。
文法事項を覚えるときは、あとで誰かに説明するつもりで覚えることで、格段に記憶に残ります。
覚えた後は、テキストを閉じて、実際に誰かに教えている感じで一人授業をしてみてください。
言葉に詰まる部分があれば、そこは理解が完全ではないところと言うことになりますから、もう一度復習する必要があるというわけです。
復習する時は計画的に
中学レベルの英文法の復習は、ダラダラと時間をかけてやるのはオススメしません。
基礎に時間をかけていては、英語力を伸ばすのにも時間がかかりすぎて、挫折してしまいがちです。
たとえば、文法の復習は1ヶ月と決めて、短期的に集中して勉強するのが良いでしょう。具体的には、中高レベルの文法が網羅されている文法書を1冊購入して勉強していくのがオススメです。
あれこれ手を出すと、どれも中途半端になりがちです。
初心者の場合は、中学英文法のやり直しから始めましょう。
また、文法書に書いてある内容は、人に説明できたり、文法事項を使って自分で英文を書けたりようになるのがゴールです。
ただ参考書を読んだり、解いたりするだけでなく、実践で使えることを目標にすると学習効果も高まります。
英語の文法の勉強法で注意したいポイント
英語の文法の勉強法で注意したいポイントは以下の通りです。
順番に見ていきましょう。
現状理解できている範囲を知る
文法の勉強を始めるにあたり、まずは自分のレベルを理解する必要があります。
自分のレベルに合わない勉強から始めてしまうと、飽きたり、挫折したりしやすいです。
まずは、英検3級の問題集や中学の文法をまとめたテキストなどをやってみて、理解できていないところを復習するところから始めましょう。
次に、中学レベルの内容で自分で英文を作ってみたり、人に説明できるか、一人授業をしてみてください。
ここまでできたら完璧です。
とは言っても、独学でやるのは難しそうだなと感じる方もいるでしょう。
そんな方は、実際に勉強した文法をオンライン英会話でアウトプットするのがオススメです。
トレーナーから指摘されたり、よりよい表現を教えてもらうことで効率よく文法を学習できます。
覚えるのは高校受験レベルでOK
英語を勉強する理由が、受験のためでなければ、覚える文法事項は中学レベルの基礎的なもので十分です。
実は日常会話のおよそ8割が、中学英語の文法で成り立っています。
つまり、中学英語ができれば会話に出てくる文法的な知識はほとんど身についているということです。
文法の復習は短期集中で終わらせて、後は実践で使いこなせるようアウトプットを重ねるほうが効率よく英語力を高められます。
使えると理解できるは違う
英文法を理解することと、実際に文法を使って書いたり、話したりできることは別物です。
文法を実践で使うためには、学習した文法を使って、実際に英文を書いたり、話してみる経験が必要です。
さらに、誰かにフィードバックしてもらうと学習効果は高まるでしょう。
オンライン英会話であれば、英文の添削や、会話のフィードバックも受けられるので効率よく文法が学べます。
英語の文法の勉強法でよくある質問
英語の文法の勉強法でよくある質問は以下の通りです。
- 英文法の教材や参考書の選び方は?
- 英文法の文型ってなに?
- どうしても英文法が覚えられないときは?
順番に見ていきましょう。
英文法の教材や参考書の選び方は?
英文法を学ぶための教材やアプリは、あなたの目的とレベルに沿ったものを選びましょう。
中学レベルの英文法があやしい人は、まずは基礎的なものから始めてください。
1冊で中学校の英文法を学びなおせる参考書も多数出ているので、1冊やりきれば十分です。
実践で使っていくためには、人に説明できるレベルまで落とし込んだり、実際に学習した文法事項を使って、例文を作ってみたりしていきましょう。
基礎が固まったら、自分の目的に合った教材やアプリで勉強していきましょう。
ビジネス英会話や旅行英会話、日常英会話など学ぶ目的によって選ぶ教材も変わってきます。
英文法の文型ってなに?
英語の文型とは、S(主語)、V(動詞)、O(目的語)、C(補語)からなる語順のルールです。
どんなに難解で長い文章でも、すべての英文は5つの文型のどれかに当てはまります。
また、文型によっておおよその訳し方も決まっています。
つまり、文型を理解すれば英語で書かれた文章や、相手の言っていることを理解しやすくなるのです。
たとえば、以下はSVOC(第五文型)の文章です。
- Everyone call her Nancy.「みんなは彼女をナンシーと呼ぶ」
- She named the cat Bob.「彼女はその猫をボブと名付けた」
- She painted the chair blue.「彼女はそのイスを青く塗った」
すべて同じように訳しているのがわかるでしょうか。
また第五文型では、her=Nancy、the cat=Bobのように、O(目的語)=C(補語)の関係が成り立つといったルールもあります。
文型のルールを知っていると、英語の理解が早いです。
どうしても英文法が覚えられないときは?
色々試したけど、どうしても苦手意識が強くて文法が覚えらえないという方は、実際に使える例文を1つでいいので作ってみてください。
その例文を1日の中で思い出すようにしましょう。
例文を作るのが難しい人は、本の例文の内容をアレンジしてもいいです。
本に書いてある通りでなくても、自分に必要だと思うものから優先して覚えていくと覚えやすいです。
海外に住んでるだけでは文法は自然に身につかない!
英語を習得するために、英語と触れあう習慣を作るのは重要ですが、海外に住めば自然に文法力が身につくわけではありません。
海外で生活をしていても自分自身で文法の間違いに気づこうという意識を持たないと改善しませんし、また海外の日常生活では、だれも文法の間違いを指摘してくれません。
たとえば、私は日系カナダ人で、母は日本人です。
日本からカナダに移住した母は、日常生活で英語を不自由なく使いますが、未だに母は、「He don’t …」という間違った英語を使っています。※正しくは「He doesn’t“…」です。
このように生活の中では文法の間違いを指摘してくれる人はなかなかいません。
なぜなら文法が間違っていても、生活に支障が出ないからです。
ですから、文法力を向上させるには、文法の間違いを直そうという意識が重要になります。
文法の間違いを指摘してくれる教師の存在は、文法力を伸ばしたい人には大事な存在なのです。
オンライン英会話で文法力を向上させる3つのポイント
オンライン英会話で文法力を向上させる3つのポイントは以下の通りです。
- 英語と触れ合う機会を日常的に作る
- 文法の間違いを指摘されること
- 間違いを指摘されたら、直そうという意識を持つこと
順番に見ていきましょう。
①英語と触れ合う機会を日常的に作れること
英語を日常に取り入れるのに、留学や英会話スクールに毎日通うことは、コストがかかりすぎます。
オンライン英会話であれば、だれでも、いつでも、どこでも安価に英語を日常に取り入れられます。
オンライン英会話の会社であれば、深夜から早朝までサービスを提供しているので、忙しいビジネスパーソンにピッタリです。
たとえば、通勤の家と駅との往復の時間を、英会話の時間にあてることも不可能ではありません。
このように、英語を日常に組み込む工夫や姿勢が必要です。
②文法の間違いを指摘されること
外国人に接する機会があるビジネスパーソンは、仕事で英語を使うため、英語力をのばすためには素晴らしい環境にいます。
しかし、ビジネスの場面では文法の間違いの指摘を受けることはありません。
コミュニケーション力が高い方であれば、多少文法が間違っていても、外国人とコミュニケーションをとれます。
しかし、外国人は英語教師ではないので、わざわざ間違いを指摘してくれません。
ですから、文法力を向上させるには、英語を使い、間違いを指摘される環境を持つことが大切なのです。
③間違いを指摘されたら、直そうという意識をもつこと
実際に英語を使って相手とコミュニケーションをするときは、文法を考えながら話すことはありません。
しかし、オンライン英会話のレッスン中であれば、文法を改善しようという意識が必要になります。
ですから、オンライン英会話を通して文法を向上させたい方は、初めての教師の場合はレッスン前に、文法の指摘をしてほしいことを強くリクエストした方が効果的です。
下記に「教師に英語の間違いを指摘して欲しい」と伝えたい場合の例文を紹介します。
音声もありますので、実際のレッスン前に言い方を覚えておきましょう。
◆教師に文法を指摘して欲しいことを伝える例文
Taka: Hi Sara. I really want to improve my grammar. Could you please correct my mistakes and type them in the chat box?
Sara: Of course, Taka.
Taka: Thank you.
Sara: So how was your weekend?
Taka: It is very good.
Sara: You mean it WAS very good.
Taka: Oh yes. It was very good. I went to shopping with my family.
Sara: I see. You WENT SHOPPING with your family. Not went TO shopping.
Taka: Oh, I see. Thank you.
参考書や問題集で文法を勉強するのは効率的ではない理由
「英語を話せるようになる」ことが目的の場合、参考書を使って文法のルールを覚えようとしても、意味がありません。
仮に本で文法のルールを覚えても、実際に使えないと意味がないからです。
ゴルフの例で話しますと、ゴルフのクラブの持ち方やスイングの仕方を本でいくら読んでも、実践でボールを打たないと、上手く打てるようになりませんよね。
日本人の英語学習は、教材で学ぶという方が多く、実際に英語を使うという練習が圧倒的に少ないです。
問題集をやること自体は悪いことではありませんが、それだけやれば正しい英語を話せるようになるという考え方は間違いです。
英語の文法の勉強法は自分に適したものにしよう!
日常会話の8割は中学英語でまかなえるので、文法の勉強を始めるときは、まずは中学レベルの復習から始めましょう。
文法を強化するにはディクテーションがおすすめです。
また、実践で文法を使えるようになるには、実際に書いたり話したりといったアウトプットが重要です。
さらに、誰かにフィードバックしてもらうことで、より理解が深まり、効率よく学習できます。
オンライン英会話なら、英文や会話中の文法の誤りも指摘してもらえるので、独学よりも効率的よく文法が学べるでしょう。
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