社内公用語を英語にする企業の狙いとは?メリット・デメリットと導入手順を解説

英語が必要な業務に対応するために、社内のグローバル化を進める企業は多く存在します。

確かに、社内公用語を英語にすることで、将来的に海外企業との取引を円滑にすることにつながるでしょう。

しかし、英語の社内公用語化にはデメリットもあります。

あらかじめデメリットを把握し、正しい手順で社内のグローバル化を進めましょう。

本記事では、社内公用語を英語にする正しい手順、メリット・デメリットを紹介します。

ぜひ参考にしてください。

社内公用語に英語を選ぶ理由

社内公用語に英語を選ぶ理由は、主に以下の3点です。

  • 企業のグローバル化に対応するため
  • 外国人と円滑にコミュニケーションをするため
  • 情報をいち早く集めるため

例えば、情報という点に関しては、英語が使用できると情報収集源が格段に広がります。

「GLOBAL HR FORUMのセミナーレポート」によれば、世の中にあるWebサイトで使用されている言語は、1位が英語で54.8%、2位がロシア語で5.8%、日本語は4位で5.0%です。

つまり、インターネット上の情報の約半分は英語で記載されていることになります。

社内公用語を英語にすることで、社員の一人ひとりが海外へのアンテナを張れるようになり、様々な知識や情報を吸収できるようになります。

参考記事:GLOBAL HR FORUMのセミナーレポート

社員公用語を英語にするメリット

社内公用語を英語にするメリットは、以下の3つです。

  • 社員全員が英語を使用する業務に対応できる
  • 外資系企業との良好な取引につながる
  • 言語に関係なくスキルのある人材を雇える

社員全員が英語を使用する業務に対応できる

社内公用語を英語にすることで、より多くの社員が英語を必要とする業務に対応できます。

社員全体が英語を扱えるようになれば、特定の人に偏っていた業務を分配することも可能です。英語業務の役割分担ができるようになるので、今まで以上に仕事を円滑に進められることでしょう。

外資系企業との良好な取引につながる

外資系企業とは、海外法人が資本をもつ企業のことです。

決裁権をもつ役員や事業部長などは外国人の可能性もあり、日本語が堪能でないことも考えられます。社内公用語を英語にして、社員の英語力を鍛えることで、外資系企業の決裁者と円滑にコミュニケーションが取れるでしょう。

もちろん通訳でも会話はできますが、ありとなしでは信頼感が違います。

通訳なしで決済者とのやりとりができると、交渉も今まで以上にスムーズに進むはずです。

言語に関係なくスキルのある人材を雇える

社員が英語を話せると、外国人人材とのコミュニケーションが容易になります。

外国人と円滑に意思疎通ができない場合、連携ミスにつながる可能性があります。このためか、企業によっては、意思疎通の観点から外国人労働者の雇用を断念せざるをえないこともあるのです。

しかし社内公用語を英語にすれば、優秀な社員を言語に関係なく雇用できるようになります。

雇用規模が国内からグローバルに広がるため、必要とする人材にアプローチすることが可能になりますよ。

社内公用語を英語にするデメリット

英語の社内公用語化は、企業にとってよい影響だけを与えるわけではありません。

本章では、社内公用語を英語にすることのデメリットを紹介します。

  • 連携ミスにつながることがある
  • 意思決定のスピードが落ちる
  • 英語ができない社員は離職する可能性が高まる

連携ミスにつながることがある

導入段階の場合、社員は英語で正確な意思疎通をすることが難しく、連携ミスが生じるリスクがあります。

日本語であれば発生しなかったミスが生じてしまうため、注意が必要です。

たとえば込み入った話の場合、そもそも相手が何を言っているかが不明になり、誤解が生じてしまうリスクがあります。この他、仕事を頼んだつもりだったのに頼めていなかったという問題も発生しかねません。

わからない場合は何度も繰り返し聞くようルールを徹底する。あるいは、ツールなどを利用して誰にタスクがあるのかを明確化するなどの対処が必要です。

意思決定のスピードが落ちる

社内公用語を英語にすることで、意思決定のスピードが落ちます。

今まで日本語で実施してきた会話を慣れない英語でするため、理解をするのに時間がかかるでしょう。

会話の受け手が英単語やフレーズを理解していない場合は、話し手は言い方を変えて伝える必要があります。また、受け手は意味を正確に理解するために、何度も聞き返してしまうかもしれません。

結果、社員がストレスを感じたり、残業に繋がってしまう可能性があります。

英語ができない社員は離職する可能性が高まる

英語が社内の公用語になると、英語ができない社員は離職する危険性があります。

英語を習得するのに必要な時間は、1,000時間と言われています。

毎日、3時間の学習をしても習得までに334日かかりますし、日頃勉強の時間がとりづらい所帯持ちの社員の場合は、さらに日数を要するでしょう。

また、英語学習にインセンティブを感じない社員は、途中で学習を諦めてしまうかもしれません。

したがって、社員が脱落しないようなサポートを企業側が準備することも大切です。

英語を社内公用語にするための4つの手順

英語を社内公用語にするためには、以下の4つの手順を遵守しましょう。

  1. 方針や目的を明確化し、社内に周知する
  2. 英語研修をして社員の英語力を底上げする
  3. 外国人人材を採用し、英会話が必要な環境を作る
  4. 求人で英語力に関する一定の基準を設ける

1. 方針や目的を明確化し、社内に周知する

英語を社内公用語にする方針や目的を明確にして、社内に周知しましょう。

具体的には下記の項目は最低限伝えるようにするのがオススメです。

  • 目的
  • 開始日
  • 求められる英語力(定量的に)
  • 英語研修の実施の有無

通達は、掲示板への張り出しや社内報への掲載などの方法が、スムーズに周知できます。

曖昧な指標ではなく、具体的な数字にすると社員のモチベーションの維持に繋がりますよ。

2. 英語研修をして社員の英語力を底上げする

英語を社内公用語にするうえで、英語学習のサポートは欠かせません。

英語学習のサポートには「英語学習支援金を出す」などの方法も考えられますが、効果的に社員の学習を支援できるのは英語研修です。

英語研修とは、会社負担で英語学習を社員に進めてもらう方法です。

具体的には下記4つの方法が検討できます。

  • オンライン英会話を受講する
  • 通学型の英会話スクールに通う
  • 英語講師を会社に招き、講義を開催する
  • 参考書を用いて自己学習する

言語の修得において重要なのは「毎日会話すること」です。

英会話学習は毎日行えると理想的、少なくとも週4日以上は英語を話す機会があるとよいでしょう。

そのため、上記でオススメしたいのはオンライン英会話。

オンライン英会話なら職場からでも自宅からでも好きな時間に受講することができるため、継続的な英会話学習が可能です。

忙しい社会人でも、出社前や寝る前、日々のスキマ時間などに受講をすれば、無理なく英会話レッスンを続けられますよ。

3. 外国人人材を採用し、英会話が必要な環境を作る

英語研修を実施して社員の英語力が向上してきたら、外国人人材を採用し、英会話が必要な環境を用意してください。

英会話ができても、日本語でコミュニケーションを取るほうが、業務が円滑に進むのは明白です。わざわざ英語を学習しなくてもいいのでは…と考える社員も出てくることでしょう。

しかし、外国人を採用すれば、英語でコミュニケーションを取る必要が出てきます。

学習のモチベーションにも繋がりますので、学習が進んだ段階で検討してみてください。

4. 求人で英語力に関する一定の基準を設ける

定着が進んできたら、採用要件に一定の英語力が必要になることを明記しましょう。

新入社員、中途社員に英語の要件を用意することで、グローバル化の組織風土が深まります。

要件には下記のような内容を記載するとよいでしょう。

  • TOEIC S&Wのスピーキングで170点以上
  • 実用英語検定試験1級
  • 英語圏の大学に1年以上の留学

定量的な指標の方がわかりやすいですが、留学経験などもあわせて記載すれば、新卒採用が取れないなどのリスクが低くなります。

この他、採用から入社までの期間に、自己啓発として英語を学習するように促すのもひとつの手です。

関連記事:本当の英語力を測るには英語研修の目的に合わせた効果測定方法を見つけよう

英語を社内公用語にして失敗しないために|導入した企業の事例紹介

英語の社内公用語化を導入した企業としては、サトーホールディングス株式会社が挙げられます。

同社は、2020年に社内公用語を英語にすることを2012年に宣言。

プリンターやハンドラベラーの開発・販売を行う同社は、海外売上高比率を30%から50%へ、長期的には70%にするビジョンを掲げました。

その上で必要になったのが、社員の英語力の引き上げです。

同社は、ビジネス英語に特化した弊社「Bizmates」のプログラムを活用。

全国にいる社員がオンラインでビジネス英語研修を受けることができ、さらに学習状況を把握しやすいことが、Bizmatesを導入した決め手だったようです。

導入後は、英語を学ぶ楽しさを社員に実感させることに成功。英語の公用語化に備えて、会社全体で英語学習を進める手筈が整いました。

>>事例詳細:サトーホールディングス 株式会社様

英語を社内公用語にするならBizmates

英語を社内公用語にするならビジネス英語に特化した「Bizmates」がオススメです。

Bizmatesの教材はビジネスに特化しており、業種や職種別、

Eメール・プレゼンテーショ・海外出張などのビジネスシーン別など、目的やレベルに合わせて様々な教材を用意しています。

また、Bizmatesのトレーナーは、海外での豊富なビジネス経験を持っていることを採用基準としているため、あなたと同じ職種やビジネス経験を持つトレーナーを選んでレッスンを行えば、より実践に即したすぐに使える英語力を効率的に磨くことができます。

従業員様のレベルや海外工場とのやり取り、海外クライアントとの交渉など、導入したい目的に合わせて利用していただけますよ。

また、英語力はもちろんですが、グローバルなビジネスシーンで必要になる「グローバルマインド」や「異文化理解力」などを学習できるのもBizmatesの大きな特徴です。

Bizmatesのオンライン英会話に興味を持っていただけましたら、ぜひ下記リンクよりホームページをのぞいてみてください。

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Bizmatesでは法人向けの英語研修プランもご用意しています。詳しくは下記をご覧ください。

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関連記事:【一元管理OK】失敗しない企業向け英語研修 | 1100社以上が利用する秘密を公開

まとめ

社内公用語を英語にすると、企業のグローバル化を推し進めることが可能です。

英語を使用できる社員を増やすことで、社内公用英語を必要とする業務に対応できたり、スキルのある外国人を雇用しやすくなったりするでしょう。

しかし、英語の社内公用語化を目指すのは、簡単ではありません。

導入段階で英語が正確に伝わらないことによる社内連携ミスの発生。業務に悪影響を及ぼすリスクは常に介在します。

もし、英語の公用語化を進める場合は、本記事で紹介した導入の手順を留意した上で行いましょう。

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