英語学習法
2024.04.24
英語の習得時間は3000時間って本当?最短で学ぶ4つの秘訣を解説
英語学習をはじめるとき、どのくらいの時間勉強をしたら習得できるのか気になりますよね。
世間では、「英語の習得時間は約3,000時間必要」と言われていますが、必ずしもそうではありません。
そこで本記事では、英語の習得に必要な時間の目安や効率よく短時間で学ぶコツを解説していきます。
Contents
社会人が英語の習得にかかるレベル別時間の目安
社会人が英語の習得に必要な時間は、1,000〜3,000時間前後といわれています。
ここでは坂田・福田教授の研究結果をもとに、英語の習得にかかる時間の目安を解説します。
参考記事:日本人の英語学習時間について
- ビジネスで最低限必要な英検準1級レベルは1,850時間
- 高度な英語力の英検1級レベルは2,590時間
- 英語を最短で身につけるには継続力とアウトプット
順番に見ていきましょう。
ビジネスで最低限必要な英検準1級レベルは1,850時間
ビジネスで必要とされる英検準1級レベルを身につけるには、1,850時間が必要とされています。
ここでは外国語の習熟度や運用能力を国際基準で評価する、CEFR(セファール)を指標としてみていきます。
参考記事:About the Common European Framework of Reference for Languages (CEFR)
CEFR(セファール)で基準とされている英語の受講時間数を英検に換算すると、準1級レベルは500〜600時間です。
しかし日本語は英語とまったく異なる言語のため、日本人が英語を習得するには、CEFR(セファール)の3.7倍の時間が必要とされています。(500時間×3.7倍=1,850時間)
毎日2時間英語の学習をし続けても、習得するには2年半かかります。習得するまでに長い期間を要するため、「英語の学習は継続が重要」といわれるのはこのためです。
高度な英語力の英検1級レベルは2,590時間
ビジネスでスピーチやプレゼンテーションなど複雑な英会話ができる英検1級レベルを習得するには、2,590時間が必要です。
前述のCEFR(セファール)によると、英検1級レベルに必要な学習時間は700〜800時間です。(700時間×3.7倍=2,590時間)
ただし上記の時間には大学での学習時間や、英語の自主学習をした時間は含まれていません。
あくまでも目安として参考程度にお考えください。
英語を最短で身につけるには継続力とアウトプット
英語力を身につけるにはある程度の時間がかかることは想定しておいた方が良いでしょう。
そのため、「英語力をすぐに身につけたい」と焦ってはいけません。早く英語を身につけたいあまりに、1日3時間などと無茶な設定をして挫折してしまうケースが起こりえます。
言語を習得するなら、毎日15分でもいいので学習を継続させることを意識しましょう。
また前述にあったように、上記の学習時間の目安は大学での学習時間や、英語の自主学習をした時間は含まれていません。なので、個人差はあるとは思いますが、これまで積み上げてきたものが必ず支えとなってくれます。
特に、日本人は英語を話すことや聞くことは苦手ですが、語彙や文法の知識は世界でもトップレベルです。「話す」・「聞く」のアウトプットを優先的に学習すれば、効率良く英語力を伸ばせます。
目安の時間をみて英語の習得が遠いように感じられたかもしれません。ですが、焦らず自分のペースで毎日「継続」することと、日本の学習で欠けがちな「アウトプット」をすること、この2つを意識すれば目安の時間より早く英語を身につけることも可能です。
ぜひ諦めずに英語の習得を目指してください。
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日本人が英語の習得に時間がかかる理由3つ
日本人は欧州人などと比べて、英語の習得に時間がかかるといわれています。
英語の習得に時間がかかる理由は、以下の3つが考えられます。
- 英語と日本語は言語差がある
- 英語と日本語の発音に違いがある
- 英語をアウトプットする場が少ない
ひとつずつ解説します。
英語と日本語は言語差がある
英語と日本語には文字や単語、文法など言語の構成に、大きな違いがあります。
文字でいえば英語はアルファベット、日本語はひらがなやカタカナ、漢字です。
英語と同じようにアルファベットを使う言語は、イタリア語やスペイン語、ドイツ語など欧州を中心にいくつかあります。
そのような国の人達はすでにアルファベットに馴染みがあり、共通の単語もあるため、日本人よりも英語の習得の時間が短くてすみます。
しかし日本人はアルファベットを使う機会はほとんどなく、英単語は外来語としてカタカナ英語として使用する程度です。
くわえて英語と日本語の語順がまったく違うのも、英語の習得に時間がかかる理由です。
- 英語の語順:SVO型(主語+動詞+目的語)「誰が・する・何を」
- 日本語の語順:SOV型(主語+目的語+動詞)「誰が・何を・する」
このように英語と日本語は言語差が大きく、日本人が英語を習得するのは、困難に感じます。
英語と日本語の発音に違いがある
英語と日本語は「発音」にも違いがあります。
たとえば日本語の「あ」の音です。同じ「あ」でも英語では4種類の「あ」の音があります。
- 口を大きく開ける「あ」
- 「あ」と「え」の中間の
- 短く発音する「あ」
- 「お」に近い「あ」
「あ」以外にも上の歯で下唇を噛んで音を出す「V」の音など、英語には日本語にない音がいくつかあり、日本語だけで育った日本人は聞き取れません。
自分の聞き取れない音は発音ができず、聞き慣れた日本語の音に変換してしまいます。
英語学習では、これらの音の違いを習得してリスニングを強化する時間も必要です。
英語の発音を学ぶなら、下記の記事を参考にしてください。
英語をアウトプットする場が少ない
日本の英語教育は、単語の暗記や文法などインプット学習中心でアウトプット学習をする機会がありません。
そのため日本では英語の知識はあるのに、スピーキング力が伸ばせないと悩んでいる人がたくさんいます。
日本では中学高校で800時間ほど英語を学んでいます。それでも英語は話せないと感じる人が多いのは、英語を実際に使うアウトプット学習が少ないからです。
使える英語を習得するためには、できるだけ英語を話すなどアウトプットの時間を作りましょう。
アウトプット学習は音読やシャドーイングなどでも可能ですが、実際に英語で話す練習も大切です。
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オンライン英会話サービスをお探しなら以下の記事をチェックしてみてください。
こちらの記事では、「英会話教室との違い」「オンライン英会話の価格相場」など、オンライン英会話を探す際に必要な基本知識から、おすすめのオンライン英会話サービスまで詳しくご紹介しています
ぜひ参考にしてください。
関連記事:おすすめのオンライン英会話を1,200人にアンケートして徹底比較 |全20社紹介【2024年10月更新】
最短で英語を習得するための1日の時間サイクル
英語を最短で習得するために、1日少しずつでも勉強する時間サイクルを作るといいでしょう。
英語の習得にはある程度の時間が必要なため、継続が不可欠です。毎日やることを決めておくことで、ムリなく継続できます。
その結果として英語学習が習慣化され、無意識でも英語の勉強が続けられるようになるでしょう。
それでは1日の時間サイクルを見ていきましょう。
早朝と寝る前に5〜30分
早朝や寝る前は急な予定が入りにくいため、スケジュール通りに学習しやすい時間です。5〜30分間英語の勉強をするだけでも、知識が定着するようになります。
オススメの勉強法は、夜寝る前にベッドの中で音声を聞きながら新しい単語やフレーズを覚えることです。
寝る前にインプットした情報は、寝ている間に脳で整理されます。睡眠には記憶の固定という重要な働きがあります。起きているときに記憶したことを、忘れないよう脳に定着させるのです。
参考:甲南大学前田准教授「睡眠と記憶について/基本的な睡眠とは」
睡眠中に定着した記憶を朝起きて見直すことで、記憶がさらに定着していきます。
朝はドーパミンやアドレナリンなどの脳内物質の分泌が多く、頭が冴えている時間です。
集中力ややる気も出るため、覚えた単語やフレーズを使って、英会話をしたり英文を書いたりしながらアウトプットするのがオススメです。
スキマ時間を使って5~30分
通勤時間や休み時間、入浴時間をうまく利用すれば、ムリなく5〜30分ほどの学習時間が作れます。
英語学習でスキマ時間にできることはいくつかあります。
- 単語を覚える
- フレーズを覚える
- 文法を見直す
- 英語の音声を聞く
- 英語ニュースを読む
- 英語の日記を書く
スキマ時間を利用して英語に触れるのは、英語を習得するためだけではありません。英語を学ぼうとするモチベーションを保つためにも大切です。
なので、はじめから気負ってスキマ時間をフル活用する必要はありません。最初は5分や10分だけでも英語に触れることから始め、習慣化させることを意識しましょう。
机に向かって30分
机に向かって集中学習する時間は、30分でも問題ありません。
大切なのは継続すること。無理に1時間の勉強と設定するよりも、10分でもいいので机に向かう癖を作ることが大切です。
机の上で学習する時間で語彙や文法のインプットを行っても良いのですが、オススメはアウトプット学習です。
英語の音声を聞いてディクテーションやシャドーイングをしてもいいですし、英作文や英文の音読などでもいいですね。
英語力を効率良く上げるにはインプットとアウトプットの両方が欠かせません。朝の時間や通勤時間などのスキマ時間にインプットを行い、机の上で学習を進めるときはアウトプットをする、といったルールを作ってバランスよく学習を進めましょう。
最短で英語を習得するコツ
英語をできるだけ短い時間で学ぶコツを3つ解説します。
- 毎日の学習計画を立てる
- 学習の進捗具合を把握する
- 英会話の機会を作ってアウトプット学習に力を入れる
順番にみていきましょう。
毎日の学習計画を立てる
英語学習をはじめるとき、まず毎日の学習計画を立てましょう。
学習計画を立てると毎日やることが明確になり、途中で挫折することなく英語学習を習慣にできます。
以下のように学習計画を立てるとわかりやすいでしょう。
- 目標を明確にする
- 現状のレベルを把握する
- 必要な学習量を考える
- 必要な学習時間を見極める
- 日割りする
これで毎日どのような学習を、どれくらいの時間必要かを割り出します。こうすることで回り道することなく、効率的に英語を習得できます。
自分でうまく学習計画が立てられない人はプロのコンサルタントに頼るのもいいでしょう。
Bizmatesにはコーチングプログラムがあります。専任のコンサルタントが受講生一人ひとりにあった学習計画を設定し、学習をフォローします。
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学習の進捗具合を把握する
英語を習得するには、ただ闇雲に勉強すればいいわけではありません。学習の進捗具合をしっかり把握し、自分は今どのレベルに位置しているのか定期的に振り返るようにしましょう。
なぜならせっかく学習しても間違った方向に進んでいる場合があるからです。
例えば、自分は文法が苦手だからと、ひたすら文法の勉強を続けているとします。その場合、正しい英文は書けるようになりますが、まったく英語が話せない場合もあります。
実践的な英語力を身につけるにはバランスよく学習する必要があります。そのために、定期的に自分の学習を振り返り、今の学習に何が足りないかを分析しましょう。
- 「文法がある程度理解できたら、次は英文を書いてみる」
- 「英文が書けたら、声に出して読む練習をする」
- 「覚えた知識を実際に使う機会をつくる」
など次に何を学ぶべきかを考えながら進めていくといいでしょう。
英会話の機会を作ってアウトプット学習に力を入れる
英語が話せるようになりたい社会人であれば、ビジネスシーンで役立つ英語コミュニケーション能力を身につけることが重要です。
英語を学ぶときに語彙や文法に注力しがちな人が多いですが、語彙や文法はあくまでも英語で話すための土台です。実践で役立つ英語力を身につけるには学んだ知識をアウトプットする場が必要です。
なので、以下のような方法で自身を英語を話す環境に置いてみてください。
- 英会話カフェやサークル、国際交流イベントに参加する。
- SNSやアプリを通じて海外の友達を作る。
- 英会話サービスを利用する。
積極的に英語を話せば、英会話力はどんどん伸びていきます。さらに、アウトプット学習によって、インプットした知識も定着しやすくなるので、効率良く英語学習ができますよ。
英語の習得は学習時間より習慣を身につけることが大切
英語の習得は、「学習した時間」よりも「学習を習慣にする」ことのほうが大切です。
英語は繰り返し積み重ねることで成果が出てきます。学習が習慣になると、毎日英語に触れる時間ができて、学んだことが定着しやすくなるのです。
しかし「毎日2時間学習する」などムリな学習計画を立てると、時間がとれずストレスを感じて挫折してしまいがちです。
英語の学習を習慣化するためには、たとえ毎日10分、20分でもパターンを決めて英語に触れる時間を作るといいでしょう。
英語の習得は学習を習慣にして、正しい方法で取り組めば必ず成果は出てきます。
まとめ
英語の習得に必要な学習時間の目安や、学習を習慣化するコツを解説してきました。
英語の習得に大切なことは学習時間だけではなく、正しい方法で継続して学ぶことです。
まずは本記事を参考にしながら英語の学習計画を立てて、毎日短時間でも英語に触れる時間を作り英語を習慣化しましょう。
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